一般社団法人大阪府建築士事務所協会

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・ぶらり大阪”景観”ウォーク

(2)臨南寺~駅名にもなったお寺~
所在地/大阪府大阪市東住吉区長居公園1-32
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 臨南寺は曹洞宗の寺院で、約370年前の江戸時代はじめ(1645年)に、天草代官などを歴任した鈴木三郎九郎重成 公が先祖の菩提を弔うために創建したお寺です。隣接のJRの駅も戦前までは臨南寺駅という名称で、長居公園も昭和初期の計画当初は『臨南寺公園』という計画名称でした。
 臨南寺本堂は、老朽化した旧本堂を『伝統的な仏教空間を現代の材料と技術で創る』というコンセプトのもと再建されました。大成建設の設計施工で1974年に竣工しています。主要構造は鉄骨造で外壁はプレキャストコンクリートの列柱となっています。耐久性や耐候性を考慮した材料の選定や設備維持への配慮、シンプルな空間構成等、メンテナンスが少なく手のかからない建物として計画されており、公益社団法人ロングライフビル推進協会(BELCA)のロングライフ部門で表彰を受けています。また、かつて近くに「競馬場」や「厩舎」があったことを伝える痕跡とされる「馬頭観世音菩薩」の供養塔があります。1931年に建立され、レース中や厩舎で亡くなった馬を供養しています。案内人は監寺の大賀義信さんにしていただきました。

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